続きまして、左手手首の形。
左手 指の作り方
とりあえず、小林的に良い形で持つ手順を。
1.まず、◎二胡の持ち方・左手1 肩・脇・肘の記事中で書いたように、竿の千斤のちょい下あたりをなんとなく自然に握ります。
このときの自然な脇、肘の状態をキープ。
ここから先は手首から先だけで行います。
2.そのまま、指を全部まっすぐ伸ばします。
3.手の平を90°起こします。
このときの指先の向きに注目!
一番右の写真が分かりやすいかな。
指先は体に対してかなり横方向を向いています。
手首は見た目真っ直ぐですよね。
背屈、掌屈方向には曲がりません。
橈屈方向に曲げます。
●手首関節については以下記事をご参考ください。
◎運弓の雑音2・右手首の角度
志村ケンの往年のギャグ「アイーン」のポーズにかなり近いです!
(アイーンは右手でやるようですが…)
この形は普段の生活で使わないので、とてもやりにくいと思います。
4.腕、手の平の状態そのままに、指の力を抜き、人差し指をそっと弦の上に置きます。
はい、できあがり!(*^ー゚)ノ☆
手首、まっすぐですねー
左手首の形 ポイント確認
小林的に良い形のポイントがこれです。
自分の視点からみて、指の第一、第二関節が弦より右側に出ていることは大切です。
(関節の呼び方は、指先の方から第一、第二、第三となるようです。)
正面から見てみましょう。
小林的に正しいもち方では、指4本が竿の横に並んでいるように見えます。
また、人差し指で弦を押さえたとき、人差し指の根元のあたりと弦とのスキマはほぼゼロになります。
人差し指と弦との間が大きく開く場合は、手の平が寝てるか「アイーン」具合が足りないのです!
アイ━━━━(゚∀゚)━━━━ン!!!!
キレイな形を別の状態で
演奏中にはあまりないシチュエーションですが、人差し指、中指、薬指を弦の上においてみました。
3本の指が、弦と平行に近い形で出てきているのが分かります。
指の股も開いていません。
ダメ例
小林的にダメなもち方の例をあげます。
手首の形、よくあるダメポイントはこちら。
他にも、正面から見たとき、リキみすぎて指の股が開いていたり
手の平が寝ていて、指が弦に対して横から出てきています。
これも良くない形。1曲演奏おわって左手みてみると、こうなってること多いんですよね~
手首関節の形にも注目
小林的に良いもち方では、手首はほぼまっすぐになります。
手首関節が上に曲がってるときは、肘が下がっています。
手首関節が下に曲がってるときは、肘が上がっています。
これらは良くない形。
リキみで肘の高さが変わってしまったことが原因である場合が多いです。
肘の高さの位置は、
「正しい指、手の平の形で持ったとき、手首関節がそれなりにまっすぐになるような高さ」
が良いとも言えると思います。
他にもたくさん注意点はあるようにおもいますが、左手首、ゆっくり確認しながら形をつくりましょう。
演奏中にどんどん形が変わっていってしまうのですが…(´。`)ハァ・・・。
形の変化に気づいたらすぐに落ち着いて、持ち方の手順を最初から踏んで良い形を作りなおします。
はしょるとうまくいかないことが多いので、ゆっくりひとつひとつ確認しながら。
この「良い形」がしっかりしっかり身についていることがとても大切な基礎技術です。
小指の演奏やポジション移動、ビブラートなどの装飾音などは、すべて左手の良い形から生まれます。
二胡はもともとオンチに聞こえやすい楽器です。特に最初の頃は、かなりすごいと思います…
でも、音程ばかり追わずに、キレイな形をキープすることを重視して練習しましょう。
美しいフォームが身につけば、音程音色は後からでもちゃんとついてきます!
参考リンク
◎二胡の持ち方・左手1 肩・脇・肘