演奏と呼吸 その1 脱・無呼吸演奏症候群!


二胡の表情豊かな演奏は聴く人の心を打ちます。
そのときの感動が、「二胡を自分でも演奏したい!」という衝動に変わって、今、手元に楽器がある人も多いと思います。

夢をもって始めた二胡…
でも自分でやってみるとわかりますが、馴れないころの二胡の演奏って、音程がちゃんととれたとしても、ホント棒読みのような、豊かさとは無縁の平べったい音の羅列にしかならなかったりします。

どうやったら「歌っているような二胡」を奏でられるのか?
ポイントは胡弓、いやちがった【呼吸】です!


まずは現状を知る

頑張って集中して1曲演奏してみます。
…終わり。次の瞬間に、

「ぷはあーーー」

と大きく息を吐いていませんか?

これをする人は、演奏中に息を止めている可能性があります。
演奏と呼吸は深い関係があることは想像できると思います。

楽譜にかじりつき、「3はこの指で7はこの指、それから次はあああああ」と脳ミソフル回転の初心者のころは、楽譜の指示を行動に変換することに集中しすぎて、他のことが止まってしまうことはよくあることです。

単に演奏に慣れていくことで、呼吸に意識をめぐらせる余裕も生まれますが、ここまでくるには時間がかかります。

普段からでも呼吸を意識して練習することで、無呼吸状態で演奏することを早く脱することができるかもしれません。

ロングトーンを

練習の最初に、ロングトーンの練習をされる方は多いと思います。
僕は<ひと弓8拍>でやることが多いですが、その練習の時、こんな風に意識しています。

「せーの」で吸って、
「1拍目~7拍目」まで細く吐いて
最後の「8拍目」ですばやく大きく吸う
また「1拍目~7拍目」まで細く吐いて
「8拍目」で大きく吸う…を繰り返す

これをゆっくりのロングトーンの練習に合わせて行います。

ヨガやピラティスなんかの心得がある人は分かると思いますが、
7拍でしっかり最後まで吐ききり、8拍目でしっかり吸える、というところが大切です。
かなりゆっくりのスピードで行い、慣れてくれば腹式・胸式呼吸を意識していきます。

細く息を吐きながらロングトーンを弾くと、次第に肩の力が抜けて音色が落ち着いていくことを感じられると思います。いつもその音が出せれば、それだけでもグレードアップですよね!

まずは簡単なところから呼吸を意識してみましょう!

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