千斤をどこにどう取り付けるのか、を考える。第2回は【幅】。
千斤によって結ばれる 竿から弦までの距離 について考えます。
幅が変わると何が変わる?
竿から弦までの距離。ここは、固定千斤では変えることができないところですね。
糸千斤を巻くときに調整します。
目安としては、<親指の爪幅にあわせる>というのがあります。
→●はじめての千斤の幅の目安
この幅を変えることで考えられる影響は大きく2つ。
1)弦のV字角度が変わる
↑こちらの記事にある、糸巻き - 千斤 - 駒 の角度。
千斤の幅によってこの角度が変わります。
リンクの記事にそれによる影響なども書いてあるので、見てみてください。
2)左手の形が変わる
こちらが大きな問題です。
下図を見てください。
左・千斤幅適正 / 右・千斤幅広すぎる
演奏する状態で自分の二胡の左手を見たとき、図右のように指がしっかり弦より右側に出て弦を上から触るような形が望ましいと思います。
千斤幅が広すぎると、そのぶん指が寝てしまう。
(小林的に)正しい持ち方ができなくなってしまいます。
もちろん狭すぎてもよくない。程度もんです。
巻きっぱなしは注意
竿と弦との距離は、左手フォームに大きく影響します。
これは練習を始める前に解決しておきたい根本問題ですよね。
初めての人でも、自分の二胡で、きれいな左手フォームが作れるかどうかを確認してください。
きれいなフォームが形だけでもできるならOK。できないなら形だけでもきれいにもてるように調整しなければ、きれいフォームは身につかないかも。
中国製の二胡は、けっこう千斤幅広めで結ばれていることが多いと感じます。
それに慣れていると、自分の親指の爪幅に合わせると「せまい!」と感じると思います。
きれいなフォームがちゃんと作れる。これが条件となります。