
オーストリアの弦メーカー、 Thomastic-Infeldから発売された二胡用高級弦【ERP-101】を使いはじめました。現時点での感想を。
ERHU SOLO
トマスティークのERP101を自分の二胡に張って使い始めました。この弦は、二胡用高級鉄弦として発売された、SOLOブランド弦。
上記2種があり、今までは音色重視のERP-100を張っていました。
→記事リンク●二胡弦 THOMASTIC ERP100 使ってみた
ERP-100との比較も含め、感想を書きます。
101は鉄弦の最高峰
ERP-101、最初に感じたのが、「鉄弦のいいところが、全部いい」でした。
弾力をもち芯のしっかりした音色、圧力でくずれにくい演奏性。奏でたフレーズは華をもって遠くへ飛んでいきます。
それでいて、鉄を舐めたときの味のような無機質な感じは見せず、命をもっているかような生々しさを感じます。
ERP100の時も感じたことですが、とても上品で高級感がありますが、その<上級さ>をひけらかさない奥ゆかしさがあり、とても親しみを持てる演奏感です。
今まで試してきた二胡の鉄弦のなかでは最高峰のスペックをもっているといえると思います。
この音/演奏性で長寿命だというのですから、なかなかお得かも?
100と101の違い
この2つの弦が発売された際、<音色重視>と謳っているERP100に人気が集まりました。僕自身も興味をもったのはそちらでした。
ところが、ERP100は評価が分かれます。
ERP101と同様、抜群の「高性能」であることは間違いないのですが、
肝心のその音色が好みの別れるところだったようです。
ERP100の小林の感想は「とってもシルキー!」でした。
【鉄弦の演奏性と絹弦の音色を併せ持った弦】という評価です。
この感触はいままでになく、メーカーの新しい挑戦のようにも思います。
なので、「あれ?今までと違うな?」と戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
二胡弦の新しい方向を向いている弦が、ERP-100だと思います。
対してERP-101は、【これまでの鉄弦の最上位版】といえると思います。
全くの別物といえる
この2種の弦が発売された際の、
〇ERP-100(音色重視)ーー〇ERP-101(長持ち重視)
という特徴を、僕はこう解釈していました。
<ERP100は音色をいいように作って、ERP101はその音色の良さを削って長寿命にしている>
これは間違いでした。
両方を使ってみて、この二つの弦は全く別の方向を向いているといえるほど、それぞれに特徴をもっているものだと考えを改めました。
ERP100は鉄の演奏性と絹の音色を併せ持つ、新感覚の弦
ERP101はこれまでの鉄弦の頂点に立つ弦
それぞれにとても素晴らしい弦です。選ぶときには「そりゃ音色がいいほうがいいでしょ」と安易に飛びつかず、自分が弦に何を求めているのかを考えてみるのもいいかもしれません。
結局、どちらもオススメの弦です!高いけど!