めぐり合わせで只今5種類の松脂が我が家に。(写真には4つですが^^;)
しかもタイミングよく、同じ二胡をたくさん入荷したところで、新品の同じ弓が5本…
というわけで、それぞれに松脂を塗って、弾き比べしてみました!
Gustave Bernardel
まず最初にベルナルデル。
長年使ってきたベルナルデルを基準に考えたいと思います。
商品説明で「サラサラだ」とよくありますが、音に粉っぽさははなく、なめらかでまとまった音色が印象的。
他の松脂と比べても、上品な音色ですねえ。
YUEER R001
【円高還元】二胡用松脂001 |
次にYUEER。
ベルナルデルにとても似ています。
少し粒子が粗い感触があるかな?
高音部では、ベルナルデルに比べて少しおとなしい音色という印象です。引っかかり具合や演奏感はあまり変わったようには感じません。
「おとなしい音色」→「キラキラしすぎない」→「癒しの音色」 とも感じられます。
この松脂は二胡用と銘打たれた商品。
また別記事で書きますが、この5種の中では民族的な音のする松脂といえるかもしれません。
JADE 100M
ジャダ。
明るくてハッキリクッキリした音です。音の立ち上がりも速い。
ベルナルデルに比べ音が少し軽くなるような気がしますが、音の芯がとてもシャープになる印象。
明快な音色は音程も分かりやすくなるのではないでしょうか。
さらっと弾きやすい松脂ではないでしょうか。
Kolstein KR-010
Kolstein コルスタイン KR-010-Violin 松脂 バイオリン用 |
「これはエグイ」。引っかかりが強いです。
JADEのように明るい音色なんですが、こちらは松脂の粒子がグイッと弦を引っ掻いている感触がわかります。
音の立ち上がりもJADEよりもうひとつ反応が良く、瞬発力高いです。
「ザクッ!」と弾ける感じw。僕は好きです。
バンドと一緒にガンガン弾く必要があるときには助けになりそうです。
ヤング向けですなあ。
Gold and Silver 2000
松脂 ミランMillant Gold&Silver ライト ロジン Rosin |
すっきりとした音。明るい音色ですが、他の松脂ほど音が前に出てくる感じはなく、でしゃばらない感じ、といいましょうか、そんな感じです。
ベルナルデルと比べると、引っかかりもすこし軽い感じです。
コルスタインを「いいね!」と思う僕には、すこし頼りなく感じてしまいます。
塗りやすさ
日常的に塗る松脂ですから、弓への塗りやすさも気になるところ。
ベルナルデルは、よく言われているようにサラサラ。とっても塗りやすく、スーっと伸びていくような感触で塗れます。夏でも冬でもほとんどそのサラサラ感が変わらないのもうれしいところ。
YUEERもベルナルデル同様、とても塗りやすいです。仕事柄、松脂のついていない新品弓に松脂を塗ることが多いのですが、ベルナルデルやYUEERだと本当に速く演奏できる状態まで塗りこむことができます。
塗っているときに「ざーっ、ざーっ」というような手ごたえがあり、塗れている実感を感じることができます。
JADEやコルスタイン、ゴールド&シルバーは、ベルナルデルに比べると少し伸びが弱いです。まあ、普段使いで困るほどではないですが^^;
ゴールド&シルバーは松脂自体が大きく、弓の先の内側を塗るのに苦労しました。バイオリンでは弓の外側しか塗らないから、松脂自体の大きさはあまり関係ないんでしょうか。
総括
今回、5本弓を並べてしっかり弾き比べをして、松脂の違いをしっかり感じることができました。
ですが、ここで紹介したどの松脂も、「この松脂では演奏できないよー」というようなものではありません。それぞれ十分な基礎能力はあり、その上での個性の違いがあるという感じですから、これを参考に松脂の購入をお考えの方は失敗を恐れないでいただければと思います。
僕にとっても、松脂を考えるいい機会となりました。