ZOOMのMTR「R16」でPAしながら録音してみる



先日、オークションでZOOMというメーカーの「R16」という機材を買いました。
これはマルチトラックレコーダーという多重録音の機械で、マイクやシンセサイザーをつないで、音を重ねて音楽を作っていくことができます。

これの機能を使って、ライブPAをしながらライブレコーディングしてみました。


R16の小林的価値

●メーカーの商品ページ
→http://www.zoom.co.jp/products/r16

数年前に発売されたR16。
メモリーカードに記録していくMTR(マルチトラックレコーダー)です。

この価格帯のMTRはいろんなメーカーの製品がありますが、多くの機種は、「部屋で一人で多重録音する」ことを考えて作られているので、入力が1~2系統しかないものがほとんど。
R16は、それらとはすこし違ったコンセプトをもっています。

細かい特徴はメーカーページをご覧頂くとして、僕がこの機材に感じた魅力を挙げますと、

・軽い、安い。(これ一番大切w)
・マイク入力が8つあり、8トラック同時録音可能。
・エコーなどの内蔵エフェクトを、録音される音にはかけず、モニター音(R16から出力される音)にのみかけることができる。

これらから、
・8本のマイクを使ったPAができる
・また、それらを素の状態で別々に録音しておける
と考えました。

やってみた

ある日の演奏会。この日は野外で。二胡とキーボードでの演奏です。

下図のようにセッティングしてみました。

8つあるR16の入力に、MC用マイク、二胡用マイク、キーボードのLR、会場の音を拾うマイクLRを入力。

それをR16のミキサーでバランスをとり、EQとエフェクターをかけて音作りして、PAスピーカーのBOSE L1 Compact Systemに送ります。

演奏が始まる前に、録音ボタンを押します。
今回の現場では6トラックを使用。8GのSDメモリーカードを使いました。その場合約4時間の録音ができるようなので、押したら最後までほったらかしです。

本番スタート!…滞りなく、演奏会は終了しました。

ライブ中に困ったことは?

●R16はコンパクトなボディに多彩な機能を盛り込んでいます。
ライブ現場では、音作りのためのEQ(高音や低音を盛ったり切ったり)を操作するのに、いちいち画面にパラメータを呼び出す必要があります。ちょっと面倒ですが、慣れればそれほど大変でもないかなと感じました。
*普通のミキサーはツマミがずらっとならんでいるので、変更したいものをすぐ操作することが出来ます。

●途中雨が降ってきたんですが、安価なため華奢な感じのR16に水滴がかかるのが怖かったです^^;

●二胡演奏の命、リバーブ。R16内蔵のエフェクターも悪くはないクオリティでした。

お家に帰って

家に帰り、一息。さて、録音してきたものを聞いてみます。
1曲、デモミックスを作ってみましょう。

本番での各マイクとキーボードの音が、ライブ中にかけたエコーなどがかかっていない素の状態で録音されていました。
エフェクトや音質について、一から詰め直すことができます。

R16は、【録音は本体で。編集はパソコンで】というコンセプトだそうで、本体だけで詳細な編集をするのは難しいとのこと。
録音したものの部分的なコピー/ペーストも本体だけではできません。
それでも、録音したものをそのままミックスするだけの生録なら本体だけでも問題ないと思います。

ビール片手に廊下にデーンとすわり、R16とヘッドホンで気楽にミックス。

できあがったものがこちらです。↓

【Photo by Miyagawa 】

僕も初めての操作なので細かいことはわからず。
二胡にR16内蔵リバーブ(残響)をかけてミックスしただけです。
(デモで聞こえる残響は、現場でかけたものと後でかけたもの、どちらもR16のものです)

演奏が大コケしてますが…^^;デモということでご容赦を…
秋の虫たちとのコラボが聴こえます。

ネットで公開するためのものだったり、自分の記録用なら十分な音質ではないでしょうか。

PAもできてマルチ録音もできる。しかも軽い

R16は軽量でマルチマイク録音ができる便利な機材です。

ビデオカメラにちょっといいマイクつけただけとか、
PAさんからMIXされた音をもらって録音したものとは全然違ったものが録れます。

とりあえず録音しておいて、演奏後の反省につかって、即消去するのもいいでしょう。
意外な名演奏が録れるかもしれません。

もちろん、いい録音をするにはテクニックは必要ですが、そういったものに慣れるためにも、この手軽さはうれしいところ。

あらかじめ録音しておいたものを聞きながら演奏したりと、もちろん、部屋でじっくり音楽を組み立てていくことにも強い味方になってくれそうです。

R16、ええもんでっせ!どうですか、お客さ~~ん!ww


24トラック再生できるR24てのもありまっせ!

「ZOOMのMTR「R16」でPAしながら録音してみる」への2件のフィードバック

  1. 私もR16を買って使っています。しかし宅録は初心者。単純に、マイクを数本セットしてエフェクトなどを調整してピアノの弾き語りをしています。録音は別のZOOMのモニター付き小型録音機で録音しています。 それで、R16のエフェクトなどの調整は、電源を切ると保持していないのでまた最初から設定し直ししてますが、設定を記憶しておくことはできないのかな?取説見ても書いてないし。

    1. もう数年前にR16は手放してしまいましたので、詳しいことは覚えていないのですが、設定もプロジェクトと一緒に保存できたように思います。どうやってやったかな??

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