6月30日。ビザなし交流3日目。
前日夜に国後島を出発して8時間ほどの航海後の早朝、択捉島に到着。
目が覚めるとそこには雄大な択捉の自然を見ることができました。
上陸
旅客船“えとぴりか”は択捉島内岡(なよか)湾に停泊。
また島側のはしけに乗り換えて上陸します。
天気がよかったこともあってか、1台の車が走れば砂煙が舞い上がります。海の上からでもその様子がよく分かるほどです。おかげで島はホコリっぽかった(´д`)
港は大掛かりな工事が行われています。
韓国企業の進出が著しいとのこと。北朝鮮からの労働者の姿も。
中国企業や中国人労働者はいないそうです。
さて上陸し、国後島と同じように何台もの車に分かれて移動。
…やはり舗装は街中の一部で、はげしいオフロード走行でした^^;
択捉島は沖縄本島の2倍以上の面積があり、まだほとんど開拓されていません。
新しい建物と同じだけ、廃墟も目につきました。
芸術学校・博物館見学
芸術学校に到着。
これまでのビザなし交流の様子も。
少し時間があり、同じ建物の中にある郷土博物館を見学。
開設30年の郷土博物館には、所蔵品5000点の一部が展示されています。
島に関するアイヌ民族について、火山など地理的条件について、生態系についてなどの展示がありました。
以下に博物館のロシア人スタッフさんの解説をズバッとまとめました。
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・島の先住民は日本から渡ってきたアイヌ
・クリル諸島(千島列島)に人間が入ってきたのは7000年前という説あり
・7世紀~13世紀ごろの集落が択捉島別飛で発掘。30戸程度のアイヌ集落が発見されている。
・島の先住アイヌは1945年に自発的に日本に戻っていった。(ソ連による不法占拠が行われた年)
それ以後クリル地区にアイヌはいないとされていたが、カムチャッカに100人ほど住んでいるのが最近わかった。
・1711年以後、ロシア人が訪れるようになり、地理や環境を調べるようになった。
・択捉島では珍しい「レニウム」や「硫黄」など鉱物資源が豊富だが、ロシアにとっては採算性が低く商業採掘は行われていない。
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他にも、これまでのビザなし交流で日本側の贈った品や、かつて近所にあった寺の鐘なども展示されてました。
「地区行政幹部」訪問
しばらくして訪問団はホールに集められ、択捉島の議長兼地区長を表敬訪問。
クリル地区議長兼地区長さんは女性。他にも要職に女性がみられました。
ロシアでは日本の感覚よりは、要職に就く女性の数は多いそうです。
質疑応答では、今回ビザなし訪問団の一員として参加されていた新党大地代表の鈴木宗男氏等が質問。やりとりの詳細や雑感が鈴木氏のブログにありました。
http://www.daichi.gr.jp/diary/diary_2012_06.html
この後、訪問団は3~5名ずつに分かれ、一番の緊張どころ(笑)、択捉島住民のホームビジットへ出かけました…続く!