「メンテナンス」カテゴリーアーカイブ

二胡の台座


二胡の一番下についている、俗に言う“台座”の部分。
ここの構造を紹介します。


重りが入っている

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写真は北京式二胡の台座です。

胴体と面している部分なので、普段は見えていないところです。

真ん中に銀色の塊が。です。

二胡は軽い楽器です。
構えたときの安定性を高めるために、こうして台座に“重り”が仕込んであるものが多いです。

さらに奥には木ネジが飛び出ていて、手前には四角い穴があいています。

台座が固定されている仕組み

組み立てた時の二胡の断面図です。
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竿は胴を貫通して、台座の四角い穴で止まっています。

竿~胴~台座は、貫通している竿を支えに、
木ネジと弦の張力で固定されている、という仕組みです。

普段は気にしなくてもいいところですが、
知っておくと、もっと二胡と友達になれるってもんです。

二胡をバラバラにしてみよう


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修理、メンテナンスのために二胡をバラバラにする手順を紹介します。
二胡は三味線などと同じように、弦を外せばバラバラにすることができますよ!


手順

●1>弓を外す
外し方は次の記事中の動画をご参照ください。
 ◎二胡・弓の調整
 
●2>駒、控制綿(フェルトやスポンジ)を外す
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外し方は次の記事中の動画をご参照ください。
 ◎二胡・駒の変え方

●3>弦を外す
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弦は糸巻きを緩めて、びよ~~んと外しちゃいます。
2本とも弦を外すので、千斤は巻きなおすことになりますね。

●4>竿を抜く
さてここからです。
二胡の胴に、竿は刺さってるだけです。
弦を外したら、ひっこぬくことが出来ます。
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カメラで片手使ってるので写真には移ってないですが、
両手で慎重に。抜けにくいこともあるので、ゆっくりひっこぬきましょう。

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成功!

さらに解体

竿が抜けた胴は、こういう状態です。
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さらにここから、台座の部分を外すことが出来ます。

●5>台座をはずす
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竿を抜いた胴を下から移した写真です。

上の金色の丸ふたつは弦を止めるピンですね。
一般的なニ胡は、胴と台座を木ネジで止めてあります。
写真の台座の下のほう。ゴムシートがちょっとくぼんでいる所。
ここにネジが隠れています。

二胡によっては、メーカーさんのシールなどで、このようにネジを隠してあったりしますよ。

*これは逆に言えば、竿を抜いた胴と台座は、1本のネジだけでくっついていることになります。
結構不安定な状態で、このままの状態ではネジの部分に負担が大きくかかり、ネジ穴が痛んだりすることも考えられます。
速やかに台座を外すか、ネジ部に負担のないようにそっと置いておきましょう。

参考記事 ◎二胡の台座
   
ゆっくりネジをはずして…
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外れました!

解体完了

二胡は簡単にここまでバラバラにできます。
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修理するときはもちろんですが、僕は年に一度くらいバラバラにして、細部を掃除したり目視確認したりします。

う~ん、筒状の二胡胴。
なんだかへんなかんじです^^;
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いろんな素材を控制綿にしてみよう


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二胡の駒の下部に挟みこむ“控制綿”という部品。

フェルトやスポンジが良く使われますが、別に決まりがあるわけではありません。
いろんなものを控制綿にしてみて、自分好みのものをみつけよう!


試行錯誤

市販されているのもの増えましたが、まずは身近にあるいろいろな素材をはさんで素材と音色・演奏感の関係性を感じてみることをお勧めします。

僕もいろいろ試しましたよ。

安いティッシュ、高級ティッシュ、コピー用紙、わら半紙、珈琲フィルター、ぞうきん、Tシャツ、靴下(カプサイシン入り)、ダンボール、ゴミ袋、葉っぱ、筍の皮…

いろいろな素材を試すことで、「これはいい、これはダメ」ということ以上に、素材の感触と、二胡の控制綿として使ったときの変化の関係性を感じることができたことが収穫でした。

二胡の気持ちがちょっとわかるようになった、とでも言いましょうか^^;

その結果、今はスポンジ素材のものを使っています。

簡単にできることですし、微細な変化を感じ取るトレーニングにもなります。
いろいろな控制綿で遊んでみるもの、楽しいですよ。

フェルトをいろいろ折ってみよう


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控制綿コントロールマットと呼ばれる部品。

二胡の駒の下の弦と蛇皮の間にはさんでおくものです。
主にフェルト、もしくはスポンジのものが使われます。

フェルト素材を使っている人は、その折り方、挟み込み方にも注目してみましょう。


何が変わる??

控制綿のフェルトの折り方や挟みこみ方を変える目的は、“音色”と“弾き易さ”です。

<音色>
控制綿の厚みで、蛇皮を押さえ込む力が変わることになります。それに伴い、音色も変わります。

<弾き易さ>
弦楽器にはウルフトーンと呼ばれる現象があり、その他いろいろ複合的な原因で微妙に音の出やすさが日々変わります。

僕は、二胡のコンディションによって日々変化していく「弾いているときの感触」を、普段と同じようにそろえるためにフェルトの折り方、挟み方を変えていました。

フェルトだからできる、一番簡単な二胡のメンテナンスですね。

例えば

*二つ折り横挟み
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*上二つ折り縦挟み
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*下二つ折り縦挟み
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*三折り横挟み
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*三折り縦挟み
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*上丸め挟み
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などなど。
こんな簡単なことですが、確かに二胡の状態が変化します。

駒との距離も

控制綿を挟む位置でも音色や状態は変わります。

駒にくっつけたり、
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下に下げたり
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それぞれどのように変わるかは、ぜひ試してみてください。
こうするのがいい、という決まりはありません。自分の感覚で良いと思うポイントを探していきます。

高胡は千斤の上げすぎ注意


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ちょっとした機会に出会って、初めて高胡を購入しました。
二胡よりも4~5度音程の高い、高音二胡です。

さっそく調性したのですが、その際にちょっとした失敗と発見があったので記事にしちゃいます。


高胡とは

広東音楽などの民族的な表現や

中国民族楽器オーケストラでは主旋律を担うなど、華のある胡琴です。

◎高胡 Wikipedia

二胡と同じように調整したら?

さっそく調性を。
高胡を自分でもつのははじめてなので、普段、二胡でやっているのと同じような基礎調整をやろうと考えました。

僕は「千斤はできるかぎり高いほうがいい」と考えてるので、二胡は高めの位置に千斤があります。

◎初心者卒業したら千斤は高く!

それで、自分の二胡と同じ位置に千斤をあわせ、そして調弦をしたら………

ぱーーーーん!

と弦が切れてしまいました。

二胡をよりも4~5度高い音にあわせますが、弦が細いようで千斤が高すぎると張りすぎて切れてしまうようです。

あまりあげられない

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左が二胡、右が高胡です。
全長はほぼ同じですね。

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最終的に、このくらいの高さになりました。
(左・二胡/右・高胡)

これでもなんだか弦がパンパンで怖い…^^;

最初の高胡の演奏動画をみても、あまり千斤は高くないですもんね。

高胡は弦の張力が強い楽器のようです。

いい勉強になりました。

THOMASTIK・トマスティークの二胡弦を使ってみた!


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ちょいとMY二胡を調整。レコーディングのお仕事をいただいたこともあり、兼ねてから使ってみたかった高級二胡弦を張ってみました。

「THOMASTIK」というブランドの二胡弦。日本で手に入る二胡弦としてはかなりの高級品。
はてさて、その実力はいかに…??


トマスティーク社

オーストリアの弦メーカー・THOMASTIK社。
様々な弦楽器で培ったノウハウを詰め込んだ、ハイクオリティな弦です。

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かっこいいブリスターパッケージに入っている内外弦。

それぞれの弦は紙袋に入っていますが、弦がはだかの状態で入っています。
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弦は保護のためナイロンの袋に入っていることが多いです。
頑丈なパッケージに入っているからでしょうか。
弦にサビなどはありませんでした。

高級弦らしく、弦の両端の処理(編んである部分)がとてもしっかりしています。

弾いてみた

高級弦らしく、低雑音で高音も良く出てくれます。

僕は1000円程度の弦を愛用していますが、そういった安価な弦にある「ギラギラ」した感じはなく、とても滑らかで落ち着いた音色です。
その音色のまろやかさという点で、値段相応のクオリティを感じます。

よく言われることのようですが、クラシカルな高貴な音色になりますが、民族的ないい意味での雑さ、力強さはないかなあという感じ。

いわゆる日本で言われる“癒しの二胡”のイメージに近いかも。
ずっと弾いていて疲れない音色です。

演奏の時は多少トゲがある音の方が、自分に対してハッタリが効く、というのが小林感覚なので、これはレコーディング向けって感じだな。

せっかくいい弦張ったし、がんばって録音に演奏、がんばるぞ!

小林がデンペンに使ったテープの変遷


コメントで、

「デンペンに貼るテープは何がいいか?」

と質問をいただきました。
この商品で決まり!といえるほど厳密に試してはいないのですが、僕がデンペンが減らないようにするために試してきたことをならべてみます。


まず大前提として

デンペンは二胡の胴と弓がこすれあう部分を保護する部品です。
↑の写真のべっこう柄の部分。

これは多くの場合プラスチックなどの樹脂でできていて、弓の毛がこすれあう部分などが磨耗によって磨り減ってしまいます。

交換はそれなりに面倒なので、磨り減る部分にテープを貼って、テープを交換していくことでデンペンを守るという、なんだかイタチゴッコなことをやっているわけです。

演奏性で言うなら、デンペンにテープは貼らないほうがいいです。
テープは少なからず運弓の抵抗になり、弓との相性が悪いとかなり弓の運びが重く感じられるようになってしまいます。

長時間練習できる人はそれなりにデンペンも磨り減ってしまうので、必要悪としてテープを使っているということ。

逆に、「数年二胡やってるけど…デンペンが磨り減っているようには見えない」なんて人は、テープを貼らずにガンガン弾いていけばいいと思います。

デンペンが減って行くのを感じている人は、テープなどの保護策をとりながらも、同じ演奏をより少ない力でできるように注意して、デンペンに弓を押さえつけるように演奏していないか確認してみましょう。

最初はガムテープ

最初に試したのは紙のガムテープ

家庭にある普通のガムテープ。
紙製のものです。

これは表面ツルツルで演奏性はまずまずですが、あっ!という間に磨り減って穴があいてしまいます。
1日もつかどうか…^^;

デンペンにテープを試しに貼ってみたい人には、身近な素材としてお勧めです。

次は絆創膏

次はフィルム状の絆創膏テープ。

これはツルツルそうだぞ!と思って試してみました。
耐久性は良く無いですが演奏性はまずまず。
いつも2枚重ねて貼っていました。

1年ほどかけて使い切りました。

次も絆創膏

上のを使い切って、次は不織布を使った絆創膏テープ。

これはテープ物の中では一番よかった!
すべりもいいし、薄いのに耐久性があって結構もちます。
テープならば薄い不織布テープがお勧めです。

ただ、テープ物は何度も貼り替えを行っていくうちに糊が残ってネバついてしまいます。
僕は気が向いたときにエタノールを少しつけて取り去っていましたが、確かに面倒ではあります。

現在は金属

そしてしばらくしていたら、「金属性のデンペンカバーを貼っている」という方から連絡をもらって試してみました。

◎金属デンペンのススメ

ちょっと目からウロコの作戦でした。
ちょっとした工作は必要ですし、僕の場合工作が粗いからこそ弓の毛が時々ひっかかったりしますが、滑り最高、磨り減る様子は全くありません。

できる方にはお勧めしたい方法です。

磨り減る方はお試しを

僕の生徒さんでも、数年のキャリアがあっても、全員の二胡のデンペンが磨り減っているわけではありません。

素のままなら素のままが一番いいので、ご自身の二胡や練習環境の状態と相談して試してみてくださいね。

二胡の音が変?そんなときは


普通に使ってる分にはなかなかこうはならないと思いますが、弦を交換したり、大きく調弦を変えたり、千斤を巻き直したりした後、二胡の音がなんだかとても変になってしまうことがあります。

ぎぃーー
じぃーーー

と、とても金属的な雑音で、メロディをつくることもできなくなってしまう。
そんなとき疑ってみるポイントを紹介します。


こんな症状

動画にしてみました。

症状は~0:10くらいまで。
ふざけているわけでなく、本当にこんな音しか出なくなってしまうことがあります。

そのあと、千斤を揉んでやると、普通の二胡の音色にもどりました。(調弦は狂ってますが^^;)

千斤部の弦の重なり

レッスンで説明したときの写真より。

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↑これは、二胡の下側から千斤のところの断面を見た模式図です。

黒い線は千斤です。普段は内弦と外弦が横に並んでいます。

これが、弦を交換したり緩めたり、千斤を巻き直した後に、

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↑こんなふうに、二本の弦が縦に並んでしまうと、異常な雑音がでてしまうようになります。

こんな場合は先の動画のように、少し千斤のあたりをモミモミして、二本の弦が横に納まるようにすれば元通りになります。

自分の二胡から変な音がしてもあせらずさわがず対応しましょう。

弦交換の時にはもひとつ注意

二胡の弦を交換するときに注意してほしいのですが、1本の弦が張ってある状態でもう1本の弦を張るとき、最初に張ってある弦にからめてしまわないように気をつけましょう。

このときも同じような金属音になります。
千斤を揉んでも症状が治らない時は、二本の弦がからまっていないか確認です。

参考リンク

◎二胡・弦の巻き方 その1

◎二胡・弦の巻き方 その2

◎二胡・千斤のまき方

二胡の頭修理にて


レッツ修理!イエイ!

「二胡の頭がずれたのを直してほしい」とのこと。

ずれた??

いろんな二胡があるものです。


ネジ

二胡の頭の部分が“取れる”事故はよくあることですが、“ずれる”とは?

現物をみてみると、頭の部分はネジで接合されていました
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接着剤も使ってるようですが、少しの量。

これなら、誤って頭の部分をぶつけても、このネジ部でグニっと曲がって衝撃を吸収してくれますね。
接着剤も薄く塗られているだけなので、再処理も簡単でした。

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こーんなこともできちゃう。

金属デンペンのススメ


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弓との擦れから胴を守る部品、“デンペン”。
写真の鼈甲柄の部分です。

プラスチックなどの樹脂でできてるデンペンは磨耗によって磨り減っていき、最終的には交換しないといけなくなります。
デンペンは蛇皮の上に直接接着してあるので、バリッとはがして付け替える作業は何度もやりたくないものです。

それで、デンペンの上にテープを貼ったりしてデンペン自体が磨り減るのを防いだりしている人は多いと思います。僕もそうです。

テープはすぐ磨り減っちゃうので簡単とはいえ作業は日常的だし、多少とはいえテープ表面と弓との摩擦が運弓を重くしてしまうこともあります。

スムーズな運弓ができる、磨り減らないデンペンはないものか…
そんな悩みにズバッとした答えを、ブログを読んでくださっているという“Sさん”からメールで教えていただき、早速試してみました。

Sさんありがとうございます!


Sさんからのメール

Sさんからはこんな詳細な資料を頂きました。

→クリック!「Sさんから頂いた資料」

デンペンは主に弓の毛が擦れている部分が減ります
この部分だけを金属にする、というもの。

目から鱗、灯台元暗しでした^^;

金属なら磨り減りにくいしツルツルです!
これを自分の二胡で試してみることにします。

工作!

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こんな銅版が家にありました。0.2mm厚くらいでしょうか。
これを少し余裕をみて切り出します。

このくらいの厚みなら、なんとかハサミで切れます。
ホームセンターなどでも購入できます。

こんな感じにカット↓
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次に、前後の面を折り曲げます。
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ムニッと。

側面を曲線にカットして、できあがり。
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普通の両面テープを一面に貼って、二胡のデンペンの上に貼り付けました。

毛がひっかからないように

金属デンペンの両端を折り曲げるのは、演奏中に毛が引っかからないようにするためです。

【失敗↓】
はじめに、デンペンの磨り減る部分の最小限のスペースを狙って、こんな風に金属を切り出してみました。↓
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これでも、まあ支障はないのですが、金属デンペンの“角”にはぐれた毛がひっかかってしまうことがありました。

    ************

もとからついているデンペン全面を覆い、デンペン上に毛の引っかかり易い“角”が生まれないようにします。

Sさんの資料にある二胡は、金属デンペンと樹脂デンペンの高さを合わせ、毛がひっかからないような工夫がされていますね。

いいかも!

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すべりもよくて、どれだけ弾いても磨り減りそうな気がしない!!
普通の両面テープでも問題なく止まっていますし、音色に悪影響を与えているようには感じません。

Sさんはステンレスを使い、500時間ほど弾いても減ってる様子はないそうです。
銅がどのくらい摩擦に耐えられるかはまたレポートします。

デンペンがすりへってしょうがない!そんなあなた!!
簡単な工作で磨り減らないデンペン、手に入りますよ!

教えていただいたSさん、本当にありがとうございました!!

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