駒の溝の掘り直し方


駒の溝の幅が狭いと、内弦と外弦の距離が近いことになります。

弓の毛の太さや演奏のクセなどによっては、この幅を変える必要が出てきます。
駒は消耗品、と割り切って、自分にあった駒を作っていきましょう。
その方法を紹介します。


まずはしっかり確認

ゆっくり長弓を弾いていると、両方の弦が鳴ってしまう。

これは弾き方に対して内弦外弦の幅が狭いからですが、駒を削る前に、まずは演奏技術に不備が無いか確認しましょう。

簡単に挙げると、
 ・弾きたい弦に安定して毛が当たっているか
 ・弓の“竹”が弦に当たっていないか
 ・弓と二胡との角度が弾きながら大きく変わっていないか
などなど。

弾き方が悪いと、駒を削って調整してもまた同じ症状になる可能性がありますよ。
他の人に弾いてもらって、おなじように両方の弦が鳴ってしまうか試してもらうのもいいと思います。

削り方 まずフラットに

この駒を削って、溝の幅を広げてみます!
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<注意!!>
もともと彫ってあった溝が何ミリ幅なのかを計っておきます。
目分量では失敗しますよ!!w

溝の幅を測ったら、彫ってある溝を削り取って平にします。
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使うのは荒い上ヤスリ。ここでは100番を使っています。

削りすぎを心配する人は180番くらいをつかって、ゆっくり様子を見ながら削るといいと思います。

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削れました!
削った分駒は小さくなるので、削り取る部分は最小限に。
基本的には真っ平に削ります。

新しい溝を

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望む幅に印をつけます。

もともと彫ってあった幅から1~2ミリ広げて(時には狭めて)印をつけます。

駒の中心から等距離になるように注意しましょう。
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駒自体手作りで、完全な左右対称になっていないものも多いので、あまり神経質にならなくても大丈夫ではと思います。

で、溝を掘ります。僕はカッターナイフを使います。
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溝の掘り方や深さは人によってこだわりがありますよね。
僕は、簡単に、
 溝の外側から垂直に刃を入れた後、
 溝の内側から斜めに刃を入れて、下図のような三角形を彫ります。

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弦は弓によって駒の外側に向かって力がかかるので、溝の外側の壁が垂直だといいかな、という考えです。
溝の深さについては、演奏していて弦が外れない程度。あまり深く掘りません。

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できました!

カッターを使う場合は怪我に注意してください。
側面が細くなっている板ヤスりを使う場合もあります。怪我が怖い方はこちらでもいいかも。

できた!

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溝を掘ったあと、バリやつけていた印も紙やすりで削り取って完成です。

削り方や溝の掘り方は人それぞれいろいろややり方があります。
それぞれにメリットがあるようですので、上に挙げた方法はひとつの例として、いろんな方法を試して自分にあった方法を見つけてください。

難しい作業ではないので是非チャレンジしてみてください!
ですが、削ってしまえばやり直しはきかないので、楽器の不調の原因が本当に駒の幅なのか良く確かめてからにしましょう!

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